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フォトエッセンス 作品撮影テクニック講座 (1-6) ~作品撮影、はじめの一歩

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Posted by Velvia

2013年7月16日 公開

いよいよ、実際に撮影を進めて作品を撮影していきたいと思います。


とりあえず撮影してみよう

まず、何もせずにそのまま撮影してみましょう。

そのまま撮影したもの。

撮影セット。光源は、カメラ左後方からのみ。

被写体は、高さ 1.5 センチの小さな模型で、何も考えずにカメラを被写体近くに置き、ピントを合わせて撮影してみました。さて、どこがマズイでしょうか? うまく撮影するコツは、丁寧に写真を見て、改善できる部分を探すことです。

いくつかの問題点に気づいたでしょうか? 様々な問題点がありますが、はじめに修正すべきことはレンズの画角です。


被写体が歪む(ゆがむ)ので、広角は使わない

入門・写真マスター講座の「焦点距離と、画角を知る」でご紹介しているように、カメラのレンズは画角があります。 いわゆる広角(ワイド)レンズでは、画角が広いので、広い範囲の世界を写すことができますが、一方で写したものが大きく歪む(ゆがむ)特徴があります。

広角レンズで撮影。被写体の形がゆがむ。

遠くから望遠で撮影したので、歪みがなくなり、作品の形が正しく写った。

本来、広角レンズでは視野の広い写真を撮るものですが、その歪む性質を利用して、近くにある物と遠くにある物の違い(距離の違い)や、小さいものと大きいものの違い(大きさの違い)を誇張するときにも広角レンズが使われます。

しかし、作品や商品撮影では、広角レンズ特有のゆがむ性質は、大きさや形を正確に伝えるために大きな問題となります。

そこで、なるべく望遠(出来れば、35mm 換算で 100mm 以上)にして、被写体から離れて撮影することが大切です。

ギリギリまでカメラを離して撮影します。実際はもっと離れても良いです。

背景に使っているランチョンマットの端を持ち上げて、背景がすべて映り込むようにしています。


背景をシンプルにする

今は、ピンク色と白色のギンガム・チェックですが、被写体の色合いと似た赤系ですし、チェック柄が被写体に混じっているため、被写体が浮かんでいません。

よく、「かわいい作品だから背景もかわいいものを」と、考えがちですが、「作品の印象は背景ではなく、光で操作する」ことを心かげて、背景は被写体を浮かび上がらせるものだと考えましょう。

そこで、背景をシンプルにします。基本的には極力シンプルにする一方で、背景色は被写体と反対の明るさにしますが、雑誌などの商品写真を色々見て、自分の作品にあった背景を探してみたり、色々試すのも良いでしょう。

白ケント紙背景に変更

撮影セット

今回は、上写真のように、基本となる白ケント紙(白色背景紙)を背景に変更しました。

ただ、白い背景紙なのに、青色っぽく写っています。この問題については、次節でご紹介します。


光の問題点を解決する

専門的なライティングと言われる基礎知識を学んで理解するのは時間もかかり、大変難しいものです。本講座では直感的なテクニックをご紹介するので、写した写真の被写体をよく観察して、問題点を探してみましょう。

見難い部分、問題点を探してみましょう。

暗く見づらい部分や、影が濃く出ているために被写体の輪郭、形がわかりづらくなっている場合があります。

左図 A の部分は、被写体の影が出ているために、被写体の輪郭がわかりづらくなっています。

左図 B の部分は、主光があたっている左側面に比べて、暗くなっています。

軟らかい光で、輪郭を出す。

まず、上の問題点 A をディフューザーで解決します。
主光と被写体の間に、前節「軟らかい光を作る」で作成したトレーシングペーパーのディフューザーを置いて、主光が被写体に直接あたるのを防ぐと共に、光を軟らかくします。

ディフューザーを通した軟らかい光になったので、矢印部分の影が薄くなり、輪郭が見えるようになりました。

撮影セット

光が足りないところへ、反射光を届ける。

さらに、問題点 B をレフ板で解決します。
主光の光を反射(レフ)させて、被写体右側面に反射光があたるように前節「軟らかい光を作る」で作成したレフ板を置きます。

被写体の影になっている部分に反射光が当たるようにレフ板を置いたため、暗くなってしまっていた矢印部分が明るくなりました。

撮影セット

※注意点として、主光が弱いと、レフ板を置いても十分な光量の反射光が得られず、影を十分に照らせない場合があります。 その場合は、アルミホイルのようなより光を反射するレフ板を置いたり、それでも不足する場合、もうひとつ別のライトを補助光として用意する必要があります。


まとめ

光を操るはじめの一歩として、背景の選択、望遠レンズを使うこと、そしてディフューザーやレフ板を使った基本的な光の操作をやってきました。

シンプルに考えれば、「余計なものを写さず、望遠レンズで撮影(ズームして撮影)して、軟らかい光で包む」ということだけ覚えておけば、それを実現する手段は自由ということです。

今回は下のような環境で撮影しました。

最も作りやすく、カンタンな光の操り方

左図の撮影セット

面倒なら、アイディア次第で。

上のような撮影は、なんとなく複雑で、準備が面倒な気がするかもしれません。

そんな時は、とりあえず「軟らかい光で包む」という点だけ考えても良いでしょう。

左図は、光源やレフ板を使わずに、室内の天井に付いてるシーリングライトだけで撮影するセットです。

シーリングライトの光を、被写体ギリギリの近さにディフューザーを置いて、光を柔らかくして真上から光を当てます。加えて、背景が白ケント紙なのでそれを反射して、上下からの軟らかい光で被写体を包んでいます。

どのような方法で、撮影セットを作るかは、あなたのアイディア次第です。色々な組み合わせをやってみて、それを探すのも楽しいものです。

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