
『チョコレートドーナツ』ネタバレあらすじ結末と感想・考察、さらに無料動画の視聴方法をこちらでは紹介します。
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ゲイバーでショーダンサーとして舞台に立つルディ。彼は同じくゲイのポールと出会い恋人関係になる。
ある日、彼はアパートの隣の部屋でダウン症の子供を放置されているのを見かける。彼の母親は男遊びとドラッグに夢中で、ついには子供を残して刑務所に入れられた…。
ゲイカップルが実の親よりも子供に対して強い愛情を持っているにも関わらず、時代背景のせいで周りからその行為を全否定されてるのは観ていて辛くなります。
知的障害、同性愛に対して、少しずつ理解される環境にかわりつつあるこの時代。偏見について考えるために、今一度観るべき作品。心を強く揺さぶれる傑作です。

『チョコレートドーナツ』作品情報とキャスト
作品情報
「チョコレートドーナツ」の作品情報は次の通りです。
- 作品名:チョコレートドーナツ
- 公開:2012
- 原題:Any Day Now
- 監督:トラビス・ファイン
- 脚本:トラビス・ファイン、ジョージ・アーサー・ブルーム
- 配給:ビターズ・エンド
- 制作国:日本
- 時間:97分
キャスト
「チョコレートドーナツ」の主要キャストは次の通りです。
- ルディ・ドナテロ(アラン・カミング)…ゲイバーで働くショーダンサー
- ポール・フラガー(ギャレット・ディラハント)…検察官。ルディのパートナーでゲイ。
- マルコ・ディレオン(アイザック・レイヴァ)…ダウン症の少年。母親に捨てられる
- ロニー・ワシントン (ドン・フランクリン)…黒人弁護士
- マリアンナ・ディレオン(ジェイミー・アン・オールマン)…マルコの母親
- マイヤーソン(フランシス・フィッシャー)…判事
- ランバート(グレッグ・ヘンリー)…母親側の弁護士
「チョコレートドーナツ」のネタバレあらすじとラスト結末
1.ゲイカップルとダウン症の子供【3人の社会的弱者】
1979年のカリフォルニア。歌手を夢見て、ゲイバーでショーダンサーとして舞台に立つルディ(アラン・カミング)。
検察官のポール(ギャレット・ディラハント)は、ゲイであることを公にできなかったが、店でルディと出会い、2人はすぐに親密な関係になった。
ある日、ルディはアパートの隣の部屋で、子どもが放置されているのを見つける。
その部屋に母親と2人で暮らすマルコ(アイザック・レイヴァ)というダウン症の少年だった。母親は男と遊びに行ったきり戻っていなかったのだ。
ルディは、この不遇な少年を何とか助けようとするが、母親が麻薬で逮捕され、マルコは家庭局に連れて行かれてしまう。
夜になり、家庭局の施設を抜け出したマルコがとぼとぼと歩いているところを、ルディとポールが車で通りかかる。家へ帰るのだとマルコは言った。
二人はマルコを放っておくことなどできなかった。
2.血はつながっていなくても三人には家族の絆がある
ルディはマルコを守るため、2人でポールの家に身を寄せる。
ドーナツが好きなマルコに、ポールがチョコレートドーナツを差し出すと、マルコは「ありがとう」と言い、美味しそうに頬張るのだった。
ベッドに入り、マルコはルディにハッピーエンドのお話をしてとせがんだ。ルディはお話を作って聞かせる。主人公の少年の名は『マルコ』。
ルディとポールは、合法的にマルコを引き取るため、刑務所のマルコの母(ジェイミー・アン・オールマン)を訪ね、服役中の監護権をルディに与えるよう説得する。
監護権を得ると、3人はポールの自宅で暮らし始めた。自分の部屋を貰い、棚いっぱいの人形やおもちゃを見て、マルコは感極まって泣き出してしまうのだった。
2人はマルコを学校に入れ、惜しみなく愛情を注いでいった。ハロウィンやクリスマス、誕生日をともに過ごし、マルコはいつも笑っていた。
学校で歌うマルコに2人は涙ぐみ、マルコは2人のパパの絵を描く。3人は、確実に親子の絆を築いていた。
3.差別と偏見に晒されるマイノリティ
幸せに暮らす3人だったが、ルディとポールの関係を知ったポールの上司ウィルソンにより、ポールは解雇され、マルコは再び施設へ戻されてしまう。
それでもポールは自身で弁護人を務め、ルディはゲイバーを辞めて、監護権を取り戻す審議を求めた。
学校の教師や堅物な調査員でさえ好意的な証言をするが、マルコ側の公選弁護士はあからさまにルディとポールの関係を非難する。
執拗に2人の関係ばかりを責め立てられ、ルディは激昂し、ポールは、これはマルコの審議なのだと涙ながらに訴える。
しかし2人の願いも虚しく、監護権は認められなかった。
ラスト結末.小さな願いと失われた命
ポールから贈られたテープレコーダーで作ったデモテープが認められ、ルディはハリウッドのクラブのステージで歌えることになった。
自分の歌声でステージに立つことができたのである。
2人はマルコの監護権を巡り更なる審議を求めるが、マルコの母親が出所し監護権の回復を申し立てたため、棄却されてしまう。
ウィルソンが手を回し、母親と取引をしていたのだ。2人の訴えを聞く者はなく、マルコは母親の元へ引き取られた。
母親は再びドラッグに溺れ、男を連れ込み、マルコを家の外で待たせるのだった。
マルコはアパートの外へ出て歩いていく。家に帰りたいと願いながら。やりきれない悲しみを歌に託すルディ。
マルコのことを知ってほしいとポールが綴った手紙を、判事や弁護士ら、裁判の関係者が読んでいた。そこには新聞記事が同封されている。
誰も気に留めない小さなその記事には、マルコが3日間歩き続け、橋の下で死んだと記されていた…。
「チョコレートドーナツ」感想と評価【実話って本当?】
ルディを演じたアラン・カミングの歌声なくしては本作の魅力は語れないほど本当に素晴らしく、効果的に演出されています。
障がい者の演劇学校で学んだというダウン症のアイザック・レイヴァの演技も心を打つものでした。
また本作をご覧になった方の多くがこれは実話なのか?気になるはず。
その点について完全に実話という訳ではありませんが、実在のゲイの男性をモデルに物語は創作されたそうです。
ただ決して実話で無いにしても、当時多くの人が苦しみを抱えていたことは紛れもない事実でしょう。
社会的弱者の3人が寄り添って生きることすら許されない結末に涙が溢れましたが、ルディとポールはかけがえのない経験をし、人として大いに成長したと希望を抱かずにいられません。
人の痛みが分かり、立ち上がることのできる2人のような人間がいてこそ、今の時代があると感じました。
しかしいまだ差別はなくならないことに多くを考えさせられます。
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