
『アルカナ』ネタバレあらすじ結末と感想・評価、さらに無料動画の視聴方法をこちらでは紹介します。
連続殺人事件の現場にいた容疑者の少女マキ、彼女は記憶喪失で事件の記憶は無くなっていた。
しかし次の日、マキは取り調べ中に「幽霊から死体の場所」を聞いたと言い出す。その場所へ刑事たちがマキと一緒に行ってみると…。
まだ土屋太鳳がブレイクする前に主演したサイコホラー映画。
幽霊を専門に取り扱う「お宮係」という架空の警察ポストがでてきますが、その世界観を抵抗なく受け入れられるなら楽しめる作品。アクションシーンも迫力があってて面白かったです。

『アルカナ』作品情報とキャスト
作品情報
「アルカナ」の作品情報は次の通りです。
- 作品名:アルカナ
- 公開:2013年
- 原作:小手川ゆあ
- 監督:山口義高
- 脚本:及川章太郎、山口義高
- 配給:日活
- 制作国:日本
- 年齢制限:PG12
- 時間:89分
キャスト
「アルカナ」の主要キャストは次の通りです。
- マキ/長瀬さつき(土屋太鳳の一人二役)
- 村上謙省(中河内雅貴)
- 友近三枝子(谷村美月)
- 橋雄高(岸谷五朗)
- 友近三枝子(谷村美月)
- みちる(KAITO)
- 中林(植原卓也)
- 鳥河学(谷口一)
- 田口(谷口賢志)
- 小林宗光(野口雅弘)
「アルカナ」ネタバレあらすじとラスト結末
1.連続殺人事件の容疑者は記憶喪失の少女マキ
署の捜査一課の村上(中河内雅貴)はとある女を殺人の容疑で尋問していた。
彼女は連続殺現場にいたのだが、病院にいた時より前のことはわからず、名前すら思い出せないと言う。霊魂に呼ばれて現場にいたと語ると、取り調べ室にも女の子の霊がいると指摘。村上たちは女の話が信じられなかった。
日は変わって12月23日となり、彼女の取り調べが続く中「幽霊から死体の場所を聞いた」と言い出した。
村上と後輩の中林(植原卓也)は女と共にその場所に行くと3人の男達がいて村上たちを見て逃げようとする。3人を追い詰めた村上たちだが、霊の見える女を人質に取ったため村上は彼らに従って銃を置く。
すると彼女は犯人に「見せてあげる」と言い、男は何か恐ろしいものを見たかのごとく取り乱して爆弾を取り出し自爆…村上たちは無事だった。
村上は女のおかげで男たちによる殺人事件を解決できたことで服を贈る。そうして彼女を「マキ」と呼ぶようになるが、彼女は自身が男に撃たれたハズなのに傷を負っていないことから不安を覚えた。
村上は彼女の手が温かかったことから人間であると断言し、容疑をかけて悪かったと言う。
村上もマキと同じように霊が見え、彼らの思っていることがわかると打ち明けた。
2.突如現れたマキの分身
容疑者であるマキを連れ出したため村上は謹慎処分を受ける。
彼は精神科医にマキを診てもらい、記憶障害であることを上司の小林(野口雅弘)に説明してもらう。しかし彼は信じず、そこに橋が現れた。
石鏡警察署には通称お宮係があり、橋と鳥河が幽霊などを専門に扱っている。彼らは人が窮地に陥った際に自分そっくりの分身が発生し、それが本体である人を襲っていると言うのだ。
分身は本体の心臓を食べると凶暴化し、他の人間を襲い始めている…それを聞いたマキは自身が分身であり、人を襲ってしまうのではと取り乱す。
そこに警察署に連れてこられた「さつき(土屋太鳳。一人二役)」という女性が現れた。彼女はマキとそっくりだったことから本体だとわかり、さつきがマキの姿を見て動揺していると署内に多くの分身が強襲してきたのだ。
ラスト結末.マキの決意
署内の多くの者が襲われ中林も殺されてしまい、村上たちは分身の中でも強い男がいたことで太刀打ちできない。
分身たちはマキにさつきの心臓を食べさせようとしており、彼女は誘われるがまま人気のない場所へ。分身たちにマキは煽られるが、さつきの心臓を食べようとはしなかった。すると中林の幽霊に導かれた村上がマキを連れ戻しに来る。
村上はマキのおかげで自分を許せたと叫びつつ、分身たちと戦う。
橋からもらっていた電気お守りを使い、分身たちを弱体化させるがマキも苦しんでしまうことからさつきはお守りを破壊。
さつきは生きることを諦めていたが、マキはそんな彼女を励まして他の分身たちを止めようとする。
マキのピンチに村上は自身に銃を向けて死の危機に瀕し、分身を生み出した。村上の分身は強い分身と相打ちとなり、マキとさつきを助けたのだ。
そして彼女たちはその後、共に道を歩むのだった。
「アルカナ」の感想と評価
幽霊に関する事件などを扱い、分身を捕える警察である通称「お宮係」という設定がおもしろいと思いました。
橋や鳥河は登場時から意味ありげな雰囲気で、幽霊を相手にするシーンから始まるため「この先、どういう展開が待っているのだろうか?」と期待させてくれます。
そうした中で冒頭からシーンが代わる代わる切り替わる演出と共に、幽霊が現れる描写はホラー要素が強くて印象的。
青白い輪郭だけを表す幽霊はハッキリとした表情は読み取れず、時に顔が崩れるような表現となるのです。そのため、映画を見て「恐ろしく見える幽霊がこれから何かするハズ」と緊張感を高めてくれます。
幽霊に対する疑念は徐々に解かれていく一方、分身という新たな脅威が出てくるストーリー性が見どころです。
警察の村上がマリの尋問をする際に、記憶もなく幽霊が見えると言う取調室でのシーンは不気味さがよく表れていました。
果たして彼女は人間なのか、分身なのかと思わされて映画に引き込まれます。
そうして映画の中盤から「分身は人に害を及ぼす存在だ」と多くの者が主張する一方で、中林は分身であるマリは人に危害を加えないと断言。
彼女をかばうようになる展開はマリが最初、名前も無く殺人の容疑者として扱われていた際とのギャップがあるのも良かったです。そうした登場人物の関係性の変化も見どころでした。
分身は幽霊と異なり誰でも姿が見えて凶悪な存在。本体の身の危険が起きた際に分身が現れるのですが、本体とは対照的な性格というのもおもしろい設定です。
マリの本体であるさつきは自暴自棄で喚くことも多く、その対照的な様子がわかりやすかったです。
そうして迎えたラストですが、中林が自身を追い込むことで分身を作り出したのに驚きました。
強い分身を相手に人間である彼らはどうするのかとハラハラしましたが、まさかの展開です。
命がけでマリを守ろうと思わなければできない行動であり、中林と対照的な分身が出たら果たして戦ってくれるのかもわかりません。それでも彼は分身に一念を託す表情が良く、その後の分身どうしのアクションは目を見張りました。
傷を負っても致命傷にならない中で互いの心臓を一突きし、相打ちになったのはすさまじいラストでした。
総合的に『アルカナ』はサイコスリラーとしての演出、不可思議な出来事が解決していくストーリーがおもしろかったです。
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