映画「デビル(2010)」ネタバレあらすじと感想・考察【アガサ・クリスティの小説から着想】

 映画「デビル(2010)」ネタバレあらすじ

管理人

『デビル(2010)』のネタバレあらすじと、感想・考察・評価を紹介します。

『デビル』作品情報とキャスト

作品情報

 映画「デビル(2010)」キャスト

「デビル(2010)」の作品情報は次の通りです。

作品情報
  • 作品名:デビル
  • 制作:2010年
  • 原題:Devil
  • 原案:M・ナイト・シャマラン
  • 監督:ジョン・エリック・ドゥードル
  • 脚本:ブライアン・ネルソン
  • 配給:東宝東和
  • 制作国:アメリカ
  • 年齢制限:G
  • 時間:80分

キャスト

「デビル」の主要キャストは次の通りです。

キャスト
  • ボーデン刑事(クリス・メッシーナ)
  • トニー・ジェンコウスキー(ローガン・マーシャル=グリーン)
  • ビンス・マコーミック(ジェフリー・エアンド)
  • サラ・キャラウェイ (ボヤナ・ノヴァコヴィッチ)
  • ジェーン・コウスキー(ジェニー・オハラ)
  • ベン・ラーソン (ボキーム・ウッドバイン)
  • ラミレス (ジェイコブ・バルガス)

「デビル」ネタバレあらすじとラスト結末

1.急停止した不気味なエレベーター

 映画「デビル(2010)」ネタバレあらすじ

ある日、車の上で死体が発見される。現場検証に駆けつけたボーデン刑事(クリス・メッシーナ)は、死亡者がロザリオ(数珠状のお祈りに使う用具)を握っていたことから、事件を飛び降り自殺だと睨む。

しかしすぐ傍の建物は2階建てであり、車の凹み具合から考えるとそこから飛び降りたとは考えにくい。

一方とある高層ビルのエレベーターが停止する。

そのエレベーターに運悪く乗り合わせた乗客は5人。セールスマンのビンス(ジェフリー・エアンド)と派遣警備員のラーソン (ボキーム・ウッドバイン)、老女のジェーン(ジェニー・オハラ)、若い女性のサラ(ボヤナ・ノヴァコヴィッチ)、整備工のトニー(ローガン・マーシャル=グリーン)のだった。

警備室にいるラミレス(ジェイコブ・バルガス)はこのエレベーターが点検中になっていると気付き、横にいたベテラン警備員がすぐさまメンテナンス係に連絡を入れた。2人は停止したエレベーターをモニターで確認する。

エレベーター内で派遣の警備員ラーソンが非常ボタンを押すと、警備室からの音声が聞こえた。しかし警備員らの声はエレベーターへ届くが、エレベーターから警備室への声は届かない。

ラーソンの携帯は繋がらず、皆いらだち始めていた。エレベーター内では陽気なBGMが流れ、ビンスがそれに合わせて歌を歌うが、逆に険悪なムードが流れる。

その後、警備室から電気を落とすと連絡が入り真っ暗になる。停電は短い期間であったが、その間に老女が「触らないで!」と叫ぶ。明るくなったエレベーター内では、ラーソンが気まずそうに謝罪した。

ラーソンは、狭い空間が苦手なのだと言い訳する。メンテナンス係は再運転のためあれこれ試すが、なかなか上手くいかない。

警察の仕事に復帰したばかりボーデンは、断酒を始めてから明日で90日になると同僚に話す。

2人が歩いていると足元に割れたガラスが転がっていたため、ボーデンはすぐ傍のビルが、例の飛び降り自殺の現場であろうと気付く。

2.5人の内の誰かが犯人

ビルの警備室には、今日このビルで飛び降り自殺があったと報告が入る。エレベーター内はチカチカと電気が点滅し、5人はその都度不安顔だ。

その後急に真っ暗になり、再び点灯した時には、サラが背中から血を流していた。ビンスの手に血がついていたことから、皆は彼を疑い始める。

サラが血を流しているのをモニターで目撃した警備室の2人は、すぐに警察に通報した。そこでたまたま現場の近くに居合わせたボーデンが、警備室へ向かう。ボーデンが目を付けた飛び降り自殺現場と、同じビルであった。

警備室に着いたボーデンは「自分はフィラデルフィア市警の刑事です」と、5人に自己紹介する。ボーデンはエレベータ内にいる全員の身元を確認するため、身分証をカメラに向けるよう指示するが、文字がぼやけしっかりと読み取れない。

エレベーター内では再び停電が起こり、真っ暗の中突然ガラスの割れる音がする。明るくなるとミラーが大胆に割れており、その破片がビンスの首に突き刺さっていた。

ビンスは、ほんの短い時間に誰かに殺されたのだ。ただ事ではないと思ったボーデンは、警察に応援を要請する。ラミレスは、不吉なことが続くのは「悪魔の招集」のせいで、エレベーターの乗客の1人が、悪魔なのだと言った。

ベテラン警備員やボーデンは、迷信じみたこの話に取りあわなかった。しかしビル内の自殺現場の遺書にも、悪魔に関する記述があったのだ。

密室殺人であるがゆえ、この中の誰かが犯人だと疑わざるを得ない。ボーデンは、乗客の中でまずはラーソンに目を付ける。ラーソンはこのビルに派遣された警備員であるが、過去に複数の暴行を行っていたことが判明した。

ビンスも、多くの人の恨みを買っていたことが分かる。彼の投資詐欺のせいで、多くの人が財産を失っていたのだ。

またエレベーターの中では、互いが自分以外の乗客を疑いはじめた。しかしラミレスだけは相変わらず、モニターに悪魔の顔が見えると言い続ける。

ボーデンは過去に、自分の妻と子供をひき逃げされ殺された話をする。ひき逃げ現場には、裏側に「すまない」とだけ書いた洗車クーポンが残されていたと言う。ボーデンはラミレスに、悪魔よりも人間の方が余程怖いと言った。

3.自分以外の誰も信じられない!

一方エレベーター内は、老女が護身用スプレーを使おうとしたせいで揉めはじめる。その時、大きな物音がしてエレベーターが揺れた。皆がふと天井を見上げると、血が滲んでいる。

ボーデンが屋上から確認すると、メンテナンス係が転落しエレベーターの上で死亡していることが分かった。エレベーター内には、凍りついたような空気が流れる。ボーデンは、乗客を救出する前提でエレベーターの周りの壁を壊すよう、救助隊に指示した。

また1階ロビーの防犯カメラの記録映像から、老女が財布を盗んでいたことが分かる。さらにトニーはこの建物に入る時赤いバッグを持っていたが、エレベーター内にはそのバッグがない。いずれにしても、乗客全員が泥棒や詐欺師などで、問題ありの人物であった。

再び停電が起こり次に明るくなった時、今度は老女が天井から首を吊る形で死んでいた。

ボーデンはビルの閉鎖を決め、現在ビル内にいる人物を全員ロビーに集めろと言う。またボーデンらは1階ロビーのトイレで、トニーが持ち込んだ赤いバッグを見つけた。

中にはさまざまな工具が入っている。なぜ工具を隠すのか?トニーはビルに入館する際、サインをしていなかったため、余計に疑われた。

エレベータ内で生き残っているのは、ラーソン、トニーそしてサラだった。ラーソンとトニーは互いを疑い、遂には喧嘩を始める。1階から戻ってきたボーデンは、慌てて喧嘩を止め全員壁に両手をつけるよう指示した。

またボーデンの同僚からの情報で、サラにも前科があると分かる。サラは既婚男性を恐喝したが、名家キャラウェイに嫁いでいるので2年前に逮捕を免れていた。

エレベーター付近の壁は救助隊により、着々と壊されていった。しかし次に起きた停電で、今度はラーソンが殺される。

ラスト結末.仲間割れを見て喜ぶ悪魔

自分は犯人ではないと確信しているサラは、トニーに「犯人はあなただったのね」と言い、睨みつける。

しかしトニーもサラに対して、同じ疑いを持っているようだ。割れたガラスを握り、睨み合う2人。ボーデンは、悪魔の話ばかりするラミレスにアドバイスを求める。ラミレスは、エレベーター内の2人にボーデンの真の姿を見せるよう言った。

そこでボーデンは自身がアルコール依存症で、半年前死にかけたと告白する。また自分の悲しい過去を、いつも世の中のせいにしていたと言った。

だから今起こっている不幸も、己のせいだと自覚し、どうか凶器を置くようにと頼む。サラ達は、握っていたガラスを床に置いた。

しかし再びエレベーターが暗くなり、その後点灯すると今度はサラが倒れ首からは血を流していた。

警備室には、トニーのフィアンセであると名乗る女性が入ってくる。彼女は「トニーは今日面接でその前に工具を預かる約束だったが、時間に遅れてしまった」と話す。そこでトニーの本名が「トニー・ジェンコウスキー」だと分かり、彼は「J・コウスキー」で入館時サインを済ませていたと判明した。

エレベーター内では、トニーが死にかけているサラに「しっかりしろ!」と声を掛け励ます。その背後から死んだはずであった老女が立ち上がった。振り向いたトニーは驚きを隠せない。

老女は、悪魔のような顔をしていた。死んだふりをし他の乗客を殺していたのは、この老女だったのだ。皆、唖然とする。

トニーは過去の自分の罪を思い出す。トニーはボーデンに、5年前母子をひき逃げして殺した罪を告白する。

老女は改心したトニーに「奪いたかったのに残念」と言う。ビル内が全停電となり、救助隊がエレベーターの扉を開けた時には、老女は消えていた。ボーデンは血相を変え、老女を皆で探す。

トニーはひき逃げ事件の件で逮捕され、ボーデンによって連行される。車内でボーデンは、その事件で殺されたのは自分の妻子だと伝える。しかしボーデンは、トニーを許すと言った。

映画「デビル(2010)」の感想・考察・評価【シャマランらしさを感じられる】

 映画「デビル(2010)」感想評価

本作の評価:星3個3.0

本作品は、個性的かつ意外なオチで有名な作品です。

エレベーターという閉塞感のある密室で停電が発生し、そのほんの数十秒の間に徐々に乗客が殺されていく恐怖は計り知れません。

乗客を1人ずつ殺していった犯人は悪魔。これは誰が犯人か?という観点で鑑賞すればやや拍子抜けするオチでもありますが、死んだはずの老女が生きていたという意外性がセットとなり、バランスの良い作品に仕上がっています。

本作の原案は『シックス・センス』などの監督で知られるM・ナイト・シャマランですが、元々はアガサ・クリスティの小説『そして誰もいなくなった』から着想を得ているようです。

▼シャマラン監督の作品『ハプニング』のレビュー▼

そのような視点で観ると、この映画はミステリーのジャンルであるクローズド・サークルの要素を多分に持っていると言えるでしょう。

エレベーター内の誰かが確実に犯人であることや、警備室との連絡方法が一方通行である点、殺人が起こる時間帯が必ず停電中であることなどがそれにあたります。

そこに悪魔というホラーテイストが加わり、信仰深いキャラクターのラミレスが登場してくる奇抜さには、シャマランらしさが感じられます。

上映時間も80分と短く、キュッと凝縮された物語なのでサクッと鑑賞することができますが、その反面ストーリー展開が速く次々と予想が裏切られるため、情報を把握するのにややエネルギーを使う作品かも知れません。

ボーデン刑事が許し難い人物トニーを許す結末からは、ある種の希望も感じられます。

 

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