
映画『みかんの丘』のネタバレあらすじ結末と感想・解説・評価、さらに動画フルを無料で視聴する方法を紹介します。
『みかんの丘』作品情報とキャスト
作品情報
「みかんの丘」の作品情報は次の通りです。
- 作品名:みかんの丘
- 制作:2013年製作
- 原題:Mandariinid
- 監督:ザザ・ウルシャゼ
- 脚本:ザザ・ウルシャゼ
- 配給:ハーク
- 制作国:エストニア・ジョージア合作
- 年齢制限:G
- 時間:87分
キャスト
「みかんの丘」の主要キャストは次の通りです。
- イヴォ(レンビット・ウルフサク)…木箱職人の老人
- マルゴス(エルモ・ヌガネン)…みかん農家
- アハメド(ギオルギ・ナカシゼ)…チェチェン人の兵士
- ニカ(ミハイル・メスヒ)…ジョージア人の兵士
映画「みかんの丘」ネタバレあらすじとラスト結末
1.迫りくる戦火
1990年代前半、ジョージア(旧グルジア)のアブハジアにあるエストニア人の集落。
ジョージアからの独立を求めるアブハジア紛争により、エストニア人のほとんどは帰国していたが、みかんの木箱職人の老人イヴォ(レンビット・ウルフサク)と、みかん農家のマルゴス(エルモ・ヌガネン)はこの地に残っていた。
マルゴスはみかんを収穫した金で帰国したいと考えていたが、イヴォは帰国について語ることはなかった。
ある時、アブハジアを支援するチェチェンの兵士2人がイヴォのもとに、食料を求めてやってくる。
兵士に食べ物を分け与えると、イヴォはマルゴスの元へ向かった。2人はいずれこの辺りも激戦となると踏み、みかんの収穫を急いでいた。
すると近くで銃撃戦の音。先ほどのチェチェン人兵士がジョージア人兵士数人と撃ち合いになったようだ。
イヴォとマルゴスは、死んだ兵士たちを埋葬し、重傷を負ったチェチェン人のアハメド(ギオルギ・ナカシゼ)と、瀕死のジョージア人のニカ(ミハイル・メスヒ)をイヴォの家に運び介抱した。
2.敵対する2人
チェチェン人のアハメドはジョージア人が助けられたことを知ると、「俺が殺す」と敵意を剥き出しにする。
イヴォはこの家で殺しは許さないととがめた。やがて起きて歩けるまでに回復したアハメドは、温かい食事を与えられ、イヴォに礼を言うと、家族を養うために金で雇われた傭兵だと身の上を語った。
ニカもベッドを出ることができるようになると、居間のテーブルで敵対する2人の兵士は向き合った。
互いに挑発し一触即発の状態になるが、恩人であるイヴォに制され、2人は謝罪しこらえるのだった。
3.わずかな雪どけ
2人の兵士は徐々に回復するが、相変わらず互いに罵倒し合っていた。
ある時イヴォの家に、ジョージア人を探して武装したアブハジア人たちがやって来た。
ニカは傷を負い口がきけなくなったチェチェン人兵士を装い難を逃れた。
夜には、4人で庭で肉を焼いて食べた。食事の場でもいがみ合う2人の兵士を、イヴォが諭した。
「殺す殺すって、そんな権利を誰が与えた?」と。
マルゴスはみかんを腐らせることを嘆き、2人の兵士は収穫の手伝いを申し出た。
その時、すぐ近くで爆音が響く。駆けつけるとマルゴスの家とみかん畑が爆撃で焼かれていた。
ラスト結末.別れと希望
翌朝、落胆するマルゴスに、アハメドが帰国の足しにと金を差し出すがマルゴスは受け取らなかった。
向かい合って座る2人の兵士は、互いの宗教を尊敬する言葉を語り、互いの仲間の死を悼んだ。
劇団の俳優だったというニカに、イヴォは「戦争が終わったらアハメドと一緒に芝居を見に行く」と話した。
そこに数人のチェチェン人兵士が乗った車が訪れる。アハメドは味方である兵士に対して歯向かい、撃たれそうになる。
その時、家の中からニカがチェチェン人兵士を撃った。
銃撃戦となり、アハメドとニカでチェチェン人兵士を撃ち殺すが、マルゴスが犠牲になってしまった。
さらに、まだ息のあった兵士がニカを撃った。アハメドは兵士にとどめを刺しニカに駆け寄るが、息絶えていた。
イヴォとアハメドは棺を作り、マルゴスをみかん畑に、ニカをイヴォの息子(戦死した)の隣に埋葬した。
どうして息子を殺したジョージア人を隣に埋めるのかと問うアハメドに、イヴォは答えた。
「アハメドよ、何が違うんだ」
アハメドは、ニカが遺したカセットテープを聴きながら家族のもとへ車を走らせた。
「みかんの丘」感想・評価・考察【人間の本質を問う感動作】
シンプルで武骨で飾らない言葉が心に染みる、とても良い映画と出会えました。
不勉強で歴史的な知識がほぼ無く、少し調べた程度で見たのですが、ストーリーはとてもストレートで分かりやすく、ぜひ多くの人に見て欲しい作品です。
知識があればより理解できたかとは思いますが、この作品のおかげで歴史を知るきっかけになりました。
イヴォは静かで重みがありますが、決して偏屈ではなく冗談を言ったりとても素敵なおじいさん。イヴォ含め演者さんたちの演技がとても味わい深い。
イヴォを演じたレンビット・ウルフサック、またザザ・ウルシャゼ監督も既に他界されたそうで残念ですね。
ジョージアのグリアというところで撮影されたそうですが、美しい情景が印象深く、また、エンディング曲も心に残りました。
映画好きの間では今後語り継がれるであろう大傑作なので、時間を作ってでもぜひ観て欲しいです。
『みかんの丘』フル動画を無料で観る方法【動画フル】