
映画『ミス・リベンジ』のネタバレあらすじと、感想・考察・評価を紹介します。
『ミス・リベンジ』作品情報とキャスト
作品情報
「ミス・リベンジ」の作品情報は次の通りです。
- 作品名:ミス・リベンジ
- 制作:2019年
- 原題:Miss Bala
- 監督:キャサリン・ハードウィック
- 脚本:ギャレス・ダンネット=アルコサー
- 配信:Netflix
- 制作国:アメリカ
- 年齢制限:無し
- 時間:104分
キャスト
「ミス・リベンジ」の主要キャストは次の通りです。
- グロリア(ジーナ・ロドリゲス)
- スズ(クリスティーナ・ロドロ)
- リノ(イスマエル・クルス・コルドバ)
- ジミー(アンソニー・マッキー)
- サウセド(ダミアン・アルカザール)
- イザベル(アイスリン・デルベス)
「ミス・リベンジ」ネタバレあらすじとラスト結末
1.親友と楽しい時を過ごすはずが…
ハリウッドのメイクアップアーティストであるグロリア(ジーナ・ロドリゲス)は、メキシコのティフアナに住む親友スズ(クリスティーナ・ロドロ)を訪ねる。
スズは小さな弟チャヴァと共に住んでいた。グロリアは「ミス・バハ・カリフォルニア」という美人コンテストに出場するスズのメイクを担当するため、LAからはるばるやってきたのだ。
グロリアはアメリカ育ちであったが、子供の頃の一時期をティフアナで過ごしたことがあり、スズはその時からの大切な友達である。
グロリアのメイクで見違えるようになったと喜ぶスズ。その後2人は、ナイトクラブに向う。ナイトクラブにはサウセド警察署長(ダミアン・アルカザール)も来ており、スズはサウセドに擦り寄り媚を売った。
彼は、スズが出場するコンテストの出資者なのだ。その後グロリアはトイレに向かうが、そこでリノ(イスマエル・クルス・コルドバ)の率いる犯罪組織ロス・エストレージャスと鉢合わせしてしまう。
リノはグロリアに「このこと(犯罪組織のリーダーであるリノに会ったこと)を誰にも話すな」と口止めした。何とか逃げることは出来たが、スズとはぐれてしまったグロリア。どうやらロス・エストレージャスが署長を狙った襲撃を行ったようで、クラブ内には銃声が響き渡り、お客は一目散に逃げる。
一夜明け、グロリアは現場付近の警察官に昨夜の事件の犯人を見たと言った。スズを探してもらうためだ。しかしパトカーに乗り警察に向かう途中、リノの手下に拉致されてしまう。
再びグロリアの目の前に現れたリノは、スズを見つけ出してやるから犯罪に協力しろと言う。またリノは、グロリアと同じくアメリカとメキシコの両方の国で育ったと話した。
2.麻薬取締局のスパイ
リノはグロリアにミスコンへの参加を命令され、彼女は会場へ向かった。その際会場のトイレから抜け出したグロリアは、麻薬取締局DEAの捜査官ライクと出会う。
ライクは、先日リノ達がDEAの隠れ家を爆破し3人の捜査官を殺害したことに、とても腹を立てていた。またライクはリノの間近にいるグロリアをDEAのスパイとして使う目的で、グロリアをあれこれ脅す。
結局グロリアは、リノの携帯に追跡チップをバッテリーに仕込むという危険な任務を引き受けた。またライクは、リノの居場所さえ教えればグロリアやスズを救出してやると約束する。
その後、スズの弟のチャヴァを心配したグロリアはスズの家に戻るが、リノやその手下が乗り込んで来て仮のアジトにされてしまう。寝室でグロリアと2人きりになった時、リノは高校時代好きだった女の子にグロリアが似ていると言った。
翌日、チャヴァは叔母の家に預けられた。一方グロリアは、サンディエゴまで現金と麻薬を運ぶ仕事をさせられる。メキシコ、アメリカ間の国境も難なく通り抜け、取引相手ジミーから大量の武器を受け取った。
その後闘牛場の駐車場へ来るよう命令されたグロリアは、DEAのライクに連絡を入れリノ達と落ち合う場所を教える。
闘牛場にはライクが率いるDEAが待ち構えており、リノ達は銃撃された。その後大勢のパトカーもやってくる。ライクが黄色い扉のゲートからグロリアを救済すると言っていたため、グロリアはその大きな扉目がけて走った。
しかしゲートは開かず、救済はない。そんな時リノはグロリアを助けようとし、足を撃たれた。ライクに裏切られた悔しさもあり、グロリアはリノを助けた。
3.スパイを疑われるグロリア
リノ達犯罪グループとグロリアは、リノが友人から借りた別荘に逃げる。リノの部下は、この中にDEAのスパイがいると言い出した。
グロリアは内心焦るが、ジミーも同じことを言っていたとリノに伝え、皆の気を逸らす。その後リノが携帯電話を調べると言い出し、全員の携帯が集められた。
しかしグロリアの携帯には、先日ライクから預かった追跡チップが装着されている。そこで彼女は、誰も見ていないところでヒヤヒヤしながら他の携帯にチップを移した。
翌日、リノはグロリアに銃の使い方を教えた。リノはグロリアに惚れ込んでいるらしく、彼女には何かと甘い。そうこうしていると部下が「誰がスパイなのか分かった」と言い、皆を集めた。
昨日グロリアがチップを移した携帯の持ち主は、彼女と同じく拉致されたイザベラという女性だった。イザベラは裏切り者のレッテルを貼られ、皆の前で射殺される。グロリアはリノを引き止めようとしたがそれも出来ず、自分が行いのせいで、罪の無いイザベラが殺されたことに大きなショックを受けた。
次の日リノは、最近のスズの画像を見せる。スズはサウセド警察署長に捕まっており、パーティで体を売らされているらしい。
リノの勧めでグロリアは、「ミス・バハ・カリフォルニア」コンテストに出場する決意をする。このコンテストの優勝者は、サウセドが出席するパーティに参加できるのだ。
そのパーティに行けば、スズに会えるはずである。思えばクラブで襲撃があったあの日から、スズを見つけ救い出すことだけがグロリアの目的であった。
グロリアは美しいドレスを身にまとい、コンテストに出場した。コンテストの審査は八百長で、あらかじめグロリアの優勝が約束された出来レースなのだ。
これを仕込んだのはリノである。グロリアは耳にイヤホンを装着し、リノからのメッセージを受け取った。このせいで、グロリアの会話も遠方にいるリノに丸聞こえだ。
ラスト結末.スズとの再会
コンテストの後アフターパーティに招待されたグロリアは、サウセド警察署長に色目を使い誘う。サウセドはグロリアとの情事に励むため、さっそく部屋を用意した。グロリアは、そのルームナンバーをリノに伝える。
その後、ようやくグロリアはスズと再会した。スズはあの晩の襲撃のあと、拉致され売春婦として売られのだと話す。
グロリアは、スズの手の甲にリノと同じロス・エストレージャスのタトゥが彫られているのを見て驚いた。リノこそが、スズを不幸にした張本人だったのだ。
その後ゴージャスなベッドルームに案内されたグロリアは、ポストカードに「リノが殺しに来るから、逃げて」というメッセージを書き、サウセドに無言で見せた。
彼に身の危険が迫っていることを、音声なしで伝えるためだ。それからロス・エストレージャスが乗り込んで来て、すぐに銃撃戦が始まる。グロリアは銃を奪い、スズを探しに行った。
サウセドはスズを囮にし、リノらの攻撃をしのいでいた。グロリアはサウセドの足を撃ちスズの身を自由にするが、それを見ていたリノが今度はサウセドを射殺する。その後グロリアはリノを撃ち殺した。その後警察がやってきて、グロリアとスズは連行されてしまう。
尋問室に現れたのは、サンディエゴで取引をしたジミーであった。グロリアは驚きを隠せない。ジミーはCIAのおとり捜査官だったのだ。
ジミーはこの事件のグロリアの活躍ぶりを高く評価し、CIAにスカウトした。スズは無事釈放され、チャヴァと再会する。
「ミス・リベンジ」感想・評価・考察【日本未公開で知名度は低いけど楽しめた】
『ミス・リベンジ』は、2019年にアメリカで制作された犯罪アクション映画です。
本作は残念ながら日本での劇場公開はされていませんが、鑑賞者からは割といい評価を受けています。
タイトルにはリベンジという言葉が入っている為、復讐ものかと思われがちですが、主人公が血生臭い復讐をするシーンなどはあまりありません。また本作は2011年の映画『MISS BALA/銃弾』を元に製作されています。
メキシコの国境付近の麻薬カルテルにスポットを当てた本作は、やや重たい題材を扱っていますが、シリアスになり過ぎず軽いノリのアクション映画としても単純に楽しめる内容です。
敵味方もはっきりしまいまま、言われるがままに行動し二重スパイのような悪夢を味合うグロリア。
このグロリアのキャラクターが、通常映画に出てくる犯罪組織絡みの女性とは一線を画す人物であるところも面白いです。
身体能力が低いあたりも含め、一般市民目線で共感しやすい作りとなっています。
そして味方であった人物が誰だったのか明らかにされる着地は、意外性もあり痛快。知名度こそですが、楽しめる内容です。